医療スタッフの生活も大切
クオリティ・オブ・ライフ（QOL）という言葉は、医療業界において患者の生活の質を向上させるために医療を行っていくべきであるという考え方を浸透させるために広まってきたものです。徐々に、この言葉も医療業界だけでなく一般の人にも理解されるようになってきたことから、生活の中でも用いられるようになってきました。特に、医療業界の状況を揶揄するのに用いられることが多く、医療現場の大変さを示すようになっています。
患者のことを最優先して医療を行っていくというのが、医療現場における医師や薬剤師・看護師といった医療スタッフの基本の考え方であり、そのために自分の体力や時間を犠牲にしがちな状況があるのです。患者のことを優先して身を削りながら働いている医療スタッフに対して、自分のQOLを考えて仕事をしなさいということはよく言われることになっています。事実として、自分の生活に余裕がなければ、心から医療に携わっていくことは難しいものです。睡眠不足で手術をしてミスをしてしまったり、生活に不安があって考え事をしながら処方監査をしてミスを見落としてしまったりしては、医療は破綻してしまいます。そのような状況を生み出さないためにも、患者のことを考える以前に自分たちのQOLを考えなければならないというのは、医療スタッフが肝に銘じなければならないことになっています。それが、最終的に患者の生活の質を上げることにつながるのです。